No.6043号(2016年02月01日号)4面では「危機と向き合う」を掲載

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北方領土教育「歴史・問題の経緯」メディア・ツール望む

授業に効果的な教材

 「北方領土教育の在り方」をテーマに、日本教育新聞社が内閣府に委託されていた小・中学校、中等教育学校、高校を対象とした調査がまとまった。調査は学校現場での北方領土問題に関する授業時間数や授業内容など、北方領土教育の実態を明らかにするとともに、正しい理解と認識を培うための学校教育への支援の在り方を探ることが目的。調査結果から、児童・生徒に「北方領土」への理解を深めるには小・中学校では「北方領土問題の歴史・問題の経緯」を、高校では「教材としての情報」を求める割合が最も高かった。

アクティブ・ラーニング普及へ 研修モデル開発が使命

「次世代型」教育センター 発足1年

 次の学習指導要領の改訂の核でもあるアクティブ・ラーニング(AL)を研究するため、文科省が昨年立ち上げた「次世代型教育推進センター」。どのように研究を重ね、今後普及を進めるのか。発足から1年がたつセンターを訪ねた。

「みんなでやる、すぐにやる」合言葉に

他校の良さに学び、学校改善

京都市立九条弘道小

 合言葉は「みんなでやる、すぐにやる」。京都市立九条弘道小学校(山田小百合校長、児童117人)は、数年前まで学級崩壊が「学校崩壊」にまで発展しかねない状態にあったが、「子どもにとって良いと感じたことは積極的に取り入れる」と決め、授業改善と学力向上の追求、環境整備、小中連携の推進などを通して、落ち着きを取り戻し、学力面でも成果が表れるようになってきた。5年にわたる学校改善の取り組みを紹介する。

質向上へ 保育を開く

幼保の枠超え定期的に研修

横浜市幼稚園教育研究大会開催

 公益社団法人横浜市幼稚園協会(木元茂会長)は第53回横浜市幼稚園教育研究大会を1月23日に横浜市内で開催。「保育を開く・園内研修の工夫」というテーマで、今後求められる主体的な学び、問題解決能力の基礎を育むために、どう保育を変えていくべきか。地域、保護者、他園に保育を開き、質の向上に取り組む実践が多く発表された。

ベテランの指導技術伝授

集団づくりを解説

川崎市立川崎小学校の吉新校長が「教師の秘伝」作成

 「教師の秘伝」(全4冊)―。川崎市立川崎小学校(吉新一之校長、児童653人)の教職員にとって必読の書となっている。若手教員の占める割合が多く、ベテランの指導技術などを伝える必要性があったことから、吉新校長が自ら作成。活用手順などを具体的に紹介した活用方法もまとめ、1月22日に行われた研究発表会で「教師の秘伝」と共にCD―ROMで配布した。吉新校長は「どの学校、どの教師でもやろうと思えば取り組むことができる」と期待を寄せている。

ツールを独自開発 フローチャートで説明力培う

前提条件・考え・結論・根拠 空欄に記入

広島県廿日市市立大野学園

 本年度から施設一体型の小中一貫教育を始めた広島県廿日市市立大野学園(吉賀忠雄校長、大野西小児童595人、大野中生徒278人)は1月21日、「『交流』のある授業づくりを通した説明力の育成」をテーマに公開研究会を開いた。昨年度の全国学力・学習状況調査の結果から、根拠や理由を基に自分の考えを相手に伝える「説明力」の育成を図った研究。独自に開発した児童・生徒用「説明ツール」を紹介するとともに、その効用を参加した教員らで検討した。

食の困難抱える発達障害児

「三角食べ」ができない

大人数での食事は苦手

高橋 智・東京学芸大教授ら調査

 大人数の食事は苦手。匂いの強い食品は食べられない。「三角食べ」ができない―。東京学芸大学教育学部の高橋智教授と大阪体育大学教育学部の田部絢子専任講師がこのほど、こうした発達障害児者の「食」の困難に関する実態と支援について行った調査研究の結果を公表した。「食は生命の維持に不可欠なもの。合理的配慮の一環として、子どもの視点に立った理解や支援が一層進むことを期待したい」と話している。

チームで学習・生活支援

富山市の貧困家庭対策

 生活保護を受けている世帯の子どもを主な対象に富山市が4年前に始めた「学習支援事業」を通し、不登校などの課題を抱えた子どもたちが新たな一歩を踏み出しつつある。主任児童委員や学生ボランティアらが学習面や、生活面でも支援、助言する他、学校をはじめとする関係機関との間を取り持ち、当事者だけでは築きにくかった関わりを生み出せるようになっている。本年度の全国民生委員児童委員大会では、その一端に関する報告があった。

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