No.6185号(2019年03月25日号)今号では学校経営面を拡充!

03.25

20190325-01

教職員の勤務時間帯を柔軟に

校長裁量で判断

横浜市など試行

 働き方改革の一環として、校長の裁量で個々の教職員の事情に応じて勤務時間を通常とは別の時間帯に改められるようにする仕組みが広がりつつある。横浜市教委は子育てや介護などのために、通常より遅く出勤したり早く退勤したりできる仕組みを昨秋に試行。新年度は全校に広げる。静岡市内では今月から週に2日、始業時刻を午前9時30分にシフトできるようにした中学校が現れた。
(3面に「シフト制」導入した校長インタビューなど関連記事)

自治体と連携し「経済的困難な家庭」生徒受け入れ 特別枠設け

支援事業で報告会

東京学芸大、附属中

 東京学芸大学は16日、「経済的に困難な家庭状況にある児童・生徒」への支援に関する調査研究事業を巡って報告会を開いた。本年度は同大学附属の中学校が連携協定を結んだ自治体を対象に特別入試枠を設けて生徒を受け入れるとともに、校内支援体制の開発を進めた。生徒とその保護者に定期的に面談して状況を把握した他、多様性に関する授業の中で貧困問題を扱うなどした。報告会には教員や民生・児童委員、大学生らが参加した。

中学校で「遅番」含むシフト制勤務を導入へ

部活動と教員の「働き方」「同時に改革」目指す

静岡市立大里中学校

 子育てや介護など教職員側の事情で出退勤時間を変更できる仕組みが広がりつつある(1面参照)。静岡市立大里中学校は4月から、週2日、「遅番」を含めたシフト制の勤務を導入する。年間を通して生徒の下校時刻をそろえることで、部活動も含めた教育活動を見直し、教員の超過勤務を減らすことが目的だ。校長が独自に考えた改革を基に、校内では今月中旬からシフト制を試している。

全日本中学校長会 30年度調査研究報告書

 全日本中学校長会(会長=山本聖志・東京都豊島区立千登世橋中学校校長)はこのほど平成30年度調査研究報告書をまとめた。調査を担当したのは教育研究部(部長=井原武彦・同足立区立東島根中学校校長)と生徒指導部(部長=笛木啓介・同大田区立大森第三中学校校長)で、「主体的・対話的で深い学び」「学校における働き方改革」「部活動の在り方」などをテーマにした。報告書は同会の内部資料で、一般には公開していない。

新年度から全校CSに これまでの取り組みは

広島・府中市

 広島県府中市は県内のコミュニティ・スクール(CS)の先進地として知られ、来年度からは全10小・中学校・義務教育学校がCSになる。8月2日には同市で全国コミュニティ・スクール研究大会が開かれ、これまでの活動を広く発信するとともに、実践・情報交流を深めたい考えだ。実践校のこれまでの取り組みを紹介する。

「往還型」で保育力高める園へ

横浜市「園内研修リーダー育成研修」発表会から

 各園の「保育の質の向上」に向けて求められることの一つが、子どもたちの「遊びを通した学びの充実」。そのためには、保育者が保育を語り合い、振り返り、考えることで保育力の向上を図るなど、より実践的な研修が必要となる。横浜市こども青少年局が実施する「園内研修リーダー育成研修」では、「往還型研修」という方法を取り入れ、保育者が保育力を高める園づくりを目指している。

新採、若手教員をどう育てるか

ベテラン校長2人に聞く

 4月からの新年度まで残りあとわずか。多くの新採教員が配属され、各学校に新しい風が吹く時期でもある。新採や若手の育成に関してベテラン校長の2人に聞いた。ぜひ参考にしてほしい。清水弘美・東京都八王子市立浅川小学校校長にはプロの教師になるという「新採の心構え」、岸田蘭子・京都市立高倉小学校校長には「若手教師育成の具体的な取り組み」などを中心に語ってもらった。

目指す生徒像を掲示、どう行動すべきか発信

学校の課題解決への取り組み表彰

最高賞 宮城・石巻市立万石浦中

教職員支援機構

 (独)教職員支援機構(NITS)が学校の課題解決に向けた取り組みを表彰する「NITS大賞」で、宮城県石巻市立万石浦中学校(内海茂俊校長、生徒199人)は2月2日、最高賞を受賞した。同校では目指す生徒像についての掲示物を貼り、それに向けてどんな行動をすべきかを示している。こうした適切な行動を増やそうとする生徒指導の手法「PBIS(ポジティブな行動介入と支援)」と関連付けながら、協働学習などにも注力。不登校や生徒間の暴力といった課題があり、改善を進めてきた。

「思考と表現」の授業で「対話型美術鑑賞」

観察力・批判的思考力・コミュニケーション力を育成

トキワ松学園中学・高校

 グローバルな視野を持ち、クリエーティブに問題解決ができる女子生徒の育成に力を入れる私立トキワ松学園中学・高校(東京都目黒区、中山正秀校長、生徒542人)。中1の総合的な学習の時間で取り組む「思考と表現」という授業(週1コマ)を、本年度から高1でも学校設定教科として導入した。この授業の特色ある学習活動の一つが、新たに加わった「対話型美術鑑賞」。絵を鑑賞し、一人一人の生徒の気付きを対話を通して言語化することで、思考力を高めることなどがねらいだ。実際に絵を見た生徒たちの反応はいかに―。

新要領への移行 現場の工夫・努力発信

この春、新連載 多彩に

 日本教育新聞は今月から紙面を改めました。教育を取り巻く環境の変化に合わせて、教育に関わるさまざまな立場の方々にお役立ていただける紙面を目指しています。

「早寝早起き朝ごはん」の今 企業が食育の出前授業

 「早寝早起き朝ごはん」の普及に取り組んでいる学校や企業を表彰している文科省は本年度、表彰対象として53団体を選んだ。このうちキッコーマンは、学校への出前授業などで、子どもたちに食育を広める活動に取り組んできた。また、群馬県の東吾妻町立坂上小学校では、児童や地域住民などが参加する保健委員会の実施や福祉施設の訪問で、地域の健康意識を高めようとしている。

関連記事

日本教育新聞電子版 クレジットカード決済でのお支払い 住所変更のお申し込み

ページ上部へ戻る