No.6050号(2016年03月28日号)14・15面では「日本教育新聞ここに期待 私はこう活用しています」を掲載

03.28

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子どもの貧困知る手掛かりは

小・中教員7割超「風呂」「服」

東京学芸大調査

 子どもの貧困が全国的な課題となる中、東京学芸大学の研究班が公立小・中学校の教員に、児童・生徒の貧困について知る手掛かりについて尋ねたところ、7割以上が「風呂に入っていない様子がある」「同じ服を着続けている」を挙げたことが分かった。研究班は調査結果を踏まえ、教員向けのガイドラインを作成する予定。(次号詳報予定)

AL型授業で悉皆研修

独自の啓発リーフレット活用

年次計画 教頭から研修主任まで対象

静岡県総合教育センター

 静岡県総合教育センターはアクティブ・ラーニング(AL)型授業推進のための啓発リーフレットを作成した。リーフレットを活用しながら、全公立小・中学校の教頭を対象に平成28年度と2年目の春、教務主任は2年目の秋、研修主任3年目と、3年計画で「次期学習指導要領対応授業力向上研修」を実施する。2年目以降は現場の負担を考慮し、既存の研修を生かし実施。高校は教務主任、進路指導主事など、特別支援学校は研修主任を対象に、28年度から3年計画で研修を実施。校長推薦者を対象に校内研修の中核を担う人材を育成する。

小学校の英語教科化 短時間学習 効果的な方法探る

 小学校の高学年で教科化される英語について、文科省は学校の柔軟な時間割の編成で年間70時間の授業を行うようにする方針だ。学校週5日制の下、「7時間授業」を避けたい多くの小学校の現場が採用するとみられるのが短時間学習。ただ、これまで英語での実践例は少なく、教材や授業づくりでの支援が求められる。

「遊び込み」で探究心芽生える

飼育にとどまらず多様な展開

オタマジャクシ研究会

東京・墨田区立花園保育園

 保育者主導ではなく、園児自らが夢中になって遊びの世界に没頭する「遊び込み」。小学校以降につながる学びの意欲や、科学的思考の芽生えは、こうした探究的な姿勢から生まれる。保育の日常の中で、園児たちの声や様子を拾い上げ、「遊びの深まり」へと導くにはどうすればよいか。東京都墨田区立花園保育園(宮本佳代子園長、園児119人)の5歳児「オタマジャクシ研究会」のエピソードからヒントを探る。

「指導言」に着目

児童に寄り添う授業をデザイン

大阪教育大学附属池田小学校

 「適切な時期、適切な場面で必要な負荷を課す」―。その負荷こそが、授業で向き合うべき対象と考える大阪教育大学附属池田小学校(佐々木靖校長、児童632人)。目指すのは、子どもたちが無我夢中になって学習に取り組む姿だ。その手だてとして授業モデルを構築し、昨年度からは教師が授業中に発する指導言(教師の間合いや立ち位置、板書などを含む)に着目。各教科・領域などで、子どもたちの思考に寄り添った授業がデザインできているという。

法教育でいじめ防止を意識付け

東京・東大和市立第五中「総合」

 平成25年9月に施行されたいじめ防止対策推進法。その成立背景や内容を、直接生徒に教えることで、いじめ防止の意識を高めようと、東京都東大和市立第五中学校(山本武校長、生徒272人)では独自の法解説資料を活用した授業を行っている。生徒だけでなく、教員の意識改革にも効果があった。

学校・学科の枠超えチームで商品開発

埼玉県

 埼玉県の専門高校や総合学科で学ぶ生徒たちが、学校・学科の枠を超えて商品開発や販売に取り組む「実践的職業教育グローバル事業」の平成27年度成果発表会と県内商業施設での商品販売会がこのほど行われた。本年度は、そのうちの1グループが初めて海外(台湾)の高校生とチームを組んで新スイーツを開発、現地での直接販売にも挑戦した。

教員採用試験と大学の学修

根岸 均 秋田大学横手分校長(前秋田県教育長)

 教員の資質向上については養成・研修とともに、採用の在り方も重要な課題の一つである。教育行政と大学教育、双方を経験した上で、採用試験そのものについての問題提起がある。現在、秋田大学横手分校長を務める根岸均・前秋田県教育長に寄稿してもらった。

日本教育新聞ここに期待 私はこう活用しています

全国読者から激励メッセージ

 3月から新連載を先行開始し、紙面を充実しました。学校経営、幼稚園・保育園、小学校、中学校、高校・特別支援学校の校種ごとの特色ある実践や、地域での活動を紹介しています。また、本紙独自の調査で現場の声を「教育世論」として反映させていきます。紙面の活用方法、紙面への期待など、各地から読者の声を頂きました。ぜひご一読ください。

余った食料を必要な人へ送ろう

母子家庭など支援「フードバンク」広がる

 品質には差し支えないのに販売しづらくなったり家庭で余ったりした食料を寄付してもらい、貧困に苦しんでいる母子家庭などに届ける「フードバンク」。学校や児童委員とも連携しながら活動の輪が広がっている。活動を始めてみて、貧困の深刻さが見えてくる。対策はこれからだ。学校や児童委員は気掛かりな子どもに関する情報を集める上で大切な役割を果たす。食料を集める上でも学校の存在は大きい。

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