No.5950号(2014年01月13日号)10面では「いじめ問題に立ち向かう」を掲載

01.13

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ユネスコスクール 今後「増える」8割

加盟校に本社調査

 平成26年は「国連ESD(持続可能な開発のための教育)の10年」最終年に当たる。日本教育新聞社は日本国内でのESDの推進拠点として位置付けられているユネスコスクール加盟校を対象に、現状と課題、今後の方向性などについて調査した。対象は641校・園(以下、校に省略)。290校(45・2%)から回答を得た。

子どもの成長実感 活動継続性に不安も

ユネスコスクール 本社調査

 日本教育新聞社が実施した「ESDの10年」最終年に関するユネスコスクール調査の結果、活動に取り組むことによって幼児・児童・生徒の成長を実感したとする回答が目立つものの、教員の人事異動などの影響で、その活動の継続性に不安をのぞかせる記述も少なくなかった。290校・園(以下、校に省略)が回答し、その校種別内訳は、小学校が154校53・1%、中学校73校25・2%、高校37校12・8%、幼稚園7園2・4%など。

安倍政権発足から1年 どこへ向かう「教育再生」

遠藤 利明 自民党教育再生実行本部長

貝ノ瀬 滋 東京都三鷹市教育委員長

 安倍政権が発足して1年余り。教育界の抱える長年の懸案を解決しようと、下村博文文科相の下で相次ぎ上がる改革ののろし。ただ、教育委員会や学校現場からは「拙速過ぎる」と不満の声も。「教育再生」はどこへ向かうのか。縁の下で改革を支える自民党の遠藤利明・教育再生実行本部長(衆議院議員)と貝ノ瀬滋・東京都三鷹市教育委員長が対談した。

「土曜活動」で将来考える

10年ぶりの赴任で新たな試み

森田・大阪市立聴覚特別支援学校校長

 「先生が戻ってきた!」―。かつての教え子が自らの子どもを引き連れ、学校を訪ねてくれた時に声を掛けてくれた言葉だ。校長として10年ぶりに赴任した大阪市立聴覚特別支援学校(森田雅子校長、幼児・児童・生徒170人)の森田校長。自身も聴覚障害があり、子どもたちと真摯(しんし)に向き合う姿は印象的だ。「土曜活動」や「校内委員会」など、本年度から開始した同校の新たな取り組みなどを紹介する。

関心高まる森のようちえん 下

 平成25年12月16・23日号に引き続き、今号では「森のようちえん」の三つの実践事例を紹介する。1例目は、主催者運営型保育での森を使った活動。2例目は幼稚園での「森のようちえん」。そして3例目は、森を使わず市街地で行う「森のようちえん」。多種多様な活動形態が日本の「森のようちえん」の特徴で、そのため実践者の理念や、活動上の課題はさまざまだ。

恵まれた環境を生かして活動展開

「海人」の島の子どもたち

沖縄・石垣市立八島小学校

 校門を入ると、「航海の安全」や「豊漁」を願う「サバニ」と呼ばれる船が来校者を出迎えてくれる沖縄県石垣市立八島小学校(吉濱剛校長、児童271人)。海に囲まれ、登野城漁港とも隣接し、地域には沖縄地方の方言で「海人(うみんちゅ)」と呼ばれる漁師たちが住む。本年度、開校20周年を迎えた。伝統的な漁船「サバニ」を使った競技(「ハーリー」)を取り入れた海上運動会など、恵まれた自然環境を生かした特色ある教育活動を行っている。

「総合」の学び 生き方につなぐ

職場体験で「敬語」活用

国語など各教科と関連付け

川崎市立西高津中

 「なりたい自分に近づく」―。総合的な学習の時間を使い、川崎市立西高津中学校(稲毛伸幸校長、生徒788人)で取り組んでいるのは「自ら課題を見つけ、追究し、解決しようとする生徒の育成」だ。学んだことを「生きて使える力」にするために、各教科などの学習と関連を図っている。まずは学校全体で「総合的な学習」で目指す生徒像を共通理解。生徒たちが自らゴールを意識し、探究する学習づくりに工夫を凝らしている。

環境問題 次世代のリーダーが交流

学び、考え、主体的に行動

 高校生ならではの視点で日本の環境問題に向き合い、その解決策を考え、行動する―。11月23日に都立つばさ総合高校で開かれた「第10回高校生環境サミット」や12月15日に行われたアサヒビール(株)と公益社団法人日本環境フォーラム主催による「日本の環境を守る若武者育成塾」の成果発表会では、教室での授業以外に、21世紀の環境のために自ら学び、考え、活動する高校生が互いの実践を紹介し合い、交流を深めた。

学校統合されても紡いだ絆は強く

同名の縁 神奈川・厚木市と宮城・石巻市「相川」地区

 「同名の学校」という縁で東日本大震災の支援を行ったことをきっかけに交流を深めてきた、神奈川県厚木市立相川小学校(中川洋太校長、児童184人)と旧宮城県石巻市立相川小学校(25年4月に旧石巻市立橋浦小学校、旧石巻市立吉浜小学校と統合され、現在は石巻市立北上小学校)。築いてきた活動は、同じ相川地区の地域間交流に発展した。石巻市の相川小学校の統合などによって学校同士の交流はひと段落となったが、今後は地域間交流を一層深めたいと関係者は意気込む。

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