No.6187号(2019年04月08日号)13面では「人づくり 国づくり」を掲載

04.08

20190408-01

文科省、授業時数の見直し求める

小5で年間1086コマ未満へ

 学習指導要領で規定した標準授業時数を大幅に上回る学校に対し、文科省が年間授業計画の見直しを要請した。3月下旬、都道府県と政令指定都市の教育長に宛て通知を出した。昨年度ベースでは、対象は小学校の場合、4校に1校が該当する。学校の働き方改革に向けた中央教育審議会の答申を踏まえ、授業時数に初めて「上限」を設定した形だ。

中学部活の休養日に活動 運動クラブ設立

新潟・燕市教委

 新潟県燕市教委は本年度、中学校の部活動を補完するスポーツクラブを設ける。各校の部活動休養日などに活動する。市内中学校の体育館などを利用し、人材バンクの登録者が派遣され指導する。「つばくろいきいきスポーツクラブ」と名付けた。

「不就学ゼロ」を達成するには

増える外国人労働者受け入れ

浜松市

 国内の労働力不足を補おうと新しい外国人在留資格を設ける改正入国管理法が施行となり、将来は公立学校で今以上に多くの外国人を受け入れることが見込まれている。既に多くの外国人住民が住む浜松市ではこれまで、義務教育を受ける年齢なのに学校に通わない子どもがいたことから、通学を促す努力を重ね、「不就学ゼロ」を達成した。どんな手だてだったのか。

全国連合小学校長会 平成30年度研究紀要 上

 全国連合小学校長会(種村明頼会長)はこのほど平成30年度研究紀要をまとめた。毎年、小学校教育の現状を多方面で調査し、文科省などに意見表明している。調査を担当するのは同会対策部(喜名朝博部長)と調査研究部(針谷玲子部長)の内部委員会。対象は主に全国の公立小学校のおよそ4%に当たる775校ほどで、昨年7月から8月にかけて実施した。回答は選択肢の中から三つ以内を選ぶ形式のものが多い。今回は調査研究部、次回(5月6・13日付に掲載予定)は主に対策部の結果を紹介する。

園の「カリキュラム・マネジメント」を推進

「対話」「働き方改革」「会議見直し」が柱

認定向山こども園(仙台市)

 昨年度から全面実施されている幼稚園教育要領と幼保連携型認定こども園教育・保育要領では、カリキュラム・マネジメントに努めることが求められている。保育所保育指針ではこの言葉の使用が見送られているが、その考え方は保育園にとっても同じく重要になる。仙台市の(学)仙台こひつじ学園 認定向山こども園(木村章子園長、園児264人)は、「対話」「働き方改革」「会議の見直し」を軸にカリキュラム・マネジメントを進める。

課題解決できる子 育成へ 全授業で「協働的な学び」

大阪市立阿倍野小

思考を可視化 ICT使い比較・検討

 学習課題に粘り強く取り組み、課題解決ができる子どもの育成を目指す大阪市立阿倍野小学校(吉田恵美子校長、児童405人)。学習プロセスの中に取り入れたグループワークやディスカッションなどの「協働的な学び」に重点を置いた実践を積み重ねている=図参照。子どもの思考を深めるために、思いや考えの可視化を図り、比較・検討ができるICT機器を効果的なツールとして活用。質の高い話し合いを目指し、子どもたちの「できた」「分かった」を大切にした授業づくりに力を入れている。

総括的評価 単元の課題と類似したテスト課し達成度測る

新潟大学教育学部附属新潟中学校 下

 新学習指導要領の三つの資質・能力を踏まえた授業改善に加え、評価方法の工夫にも取り組む新潟大学教育学部附属新潟中学校(佐藤靖子校長、生徒357人)。学校全体でポートフォリオ的な役割を担う「プログレスカード」を活用し、「主体的に学習に取り組む態度」の評価方法に役立てている。前回に引き続き、同校の取り組みを紹介する。

農業・食料問題解決する人材育む

「ワクワクしながら研究」を大事に

SSHの広島県立西条農業高校

 文科省のスーパーサイエンスハイスクール(SSH)の指定を平成24年度に受け、第2期指定を迎えた広島県立西条農業高校。同校が第2期に重視したのは「農業・食料問題を科学技術の力で解決するグローバル人材育成プログラムの開発」だ。この目標を達成するため、農業高校の特色を生かしながら、全ての生徒が「ワクワクしながら研究に取り組める」よう研究テーマを設定させるなどさまざまな工夫を凝らしてきた。2月16日に開いた研究成果発表会の内容と同校のこれまでの活動を紹介する(実践内容や肩書は昨年度のもの)。

学校を核に 広がる地域スポーツ

川崎市・高津地区

 川崎市立高津中学校の中に常設の事務局を置き、同中学校の体育館などを会場として毎日、幾つかの種目のスポーツを選んで楽しめる総合型地域スポーツクラブが開設から10年余りが過ぎ、進化を遂げている。幼児から高齢者まで世代を超えて自分の興味や適性、友達付き合いなどに応じて種目を選べる。部活動が熱心な地域だが、中学生は200人以上が参加。外国語の講座を設けるなど活動はスポーツ以外にも広がっている。

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