No.6002号(2015年03月02日号)7面では「普通学級にいる気になる子 効果的な対応Q&A」を掲載

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教員の勤務時間、減らず

8年で20分増

全連小調査

 文科省が平成18年度に実施した「教員勤務実態調査」と比べ、約10年を経た現在の小学校教員の勤務時間は1日当たり20分増加(10時間52分)し、「子どもと向き合う時間」が1時間17分減少していた―。こんな結果が、全国連合小学校長会(会長=堀竹充・東京都新宿区立早稲田小学校校長)がこのほど実施した調査で明らかになった。この間、多忙化解消のための対策はさまざまな形で取られてきたものの、有効な決め手となっていないことが浮き彫りになった。

不登校防止へ 学校がすべきこと

研究者、法曹関係者らシンポ

 日本スクール・コンプライアンス学会(会長=坂田仰・日本女子大学教授)は2月21日、東京都内で公開シンポジウム「不登校問題とその周縁」を開催した。平成25年度の文科省調査では20年度から5年連続で減少していた不登校児童・生徒数が増加に転じた。依然として深刻な不登校問題を法的にどう捉え、どう対応していく必要があるのかなど、研究者、学校現場、法曹関係者らがそれぞれの立場から提案、協議した。

東京都公立小学校長会研究発表会

 東京都公立小学校長会(会長=堀竹充・新宿区立早稲田小学校校長)は2月17日、台東区立台東育英小学校で平成26年度第59回研究発表会を開催した。大会主題は「新たな知を拓き 人間性豊かな社会を築く 日本人の育成を目指す小学校教育の推進」。12の分科会で24の地区・個人の研究発表が行われた。

遊びの成果・課題を報告

保育研究会

 東京都内で2月21日、開催された保育研究会in Tokyo―Kasei(代表=増田まゆみ・東京家政大学教授)。幼稚園教育要領、保育所保育指針、幼保連携型認定こども園教育・保育要領の全てで基本に位置付けられる遊びを通した学び。子ども・子育て支援新制度が始まる平成27年度を前に、実践者と研究者が遊びについて問い直した。

タブレット端末活用 話し合いを活性化

風力発電の是非を問う

大阪教育大学附属平野小学校 社会

 「賛成か反対か」―。日本に風力発電を積極的に導入すべきかを、大阪教育大学附属平野小学校(峯明秀校長、児童670人)の6年1組の子どもたちが話し合う。「持続可能な社会」を扱った社会科の授業で、タブレット端末に自らの立場とその理由を入力。クラス全体で共有する場面もあった。学級担任の滝沢知之教諭は「一人一人の考えを可視化できるのがタブレット端末の良さの一つ」とし、「話し合いをはじめ、学び合いの活性化につなげたかった」と話す。

全8中学の生徒代表 ケータイルール策定

夜9時以降は使用控える 勝手に課金しない

埼玉・三郷市

 中学生がどうスマートフォンと向き合っていけばいいかが課題になっている中、埼玉県三郷市立中学校全8校の生徒会役員たちが「ケータイルール」の作成に取り組んだ。全ての中学生が守りやすく、生徒間のトラブルを避けやすくするためのルールを策定。またこのほど、そのルールの周知を図るため、ルールに関するCM・ポスター作りにも取り組んだ。

都会の女子高生が米作り

私立蒲田女子高校 東京都大田区

 都会の女子高生が農業?―。誰もが首をかしげるそんなユニークなキャリア教育を実践する私立蒲田女子高校(東京都大田区、唐木邦雄校長、生徒585人)が、平成26年度「第8回キャリア教育優良教育委員会、学校及びPTA団体等文部科学大臣表彰」を受賞した。進路指導部就職担当の佐々木輝人教諭は「各コースの専門的な学びを『農業』でつないでみたら、新たな可能性が大きく広がった」と話し、プロジェクトがもたらす生徒のキャリア意識の変化に期待を寄せる。

「子ども議員」提案 校内演奏会に結実

千葉・我孫子市

 小・中学生などが自治体議会の議場に立ち、市町村長や教育長に政策について問う「子ども議会」が多くの自治体に広まる中、千葉県我孫子市では子ども議員の提案が、地域社会に根差した音楽家による校内演奏会という形で実現した。仲間の思いを束ねた上で、市執行部の見解をただすまでの過程は、議会制度について体験しながら学ぶ絶好の機会となりそうだ。

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