No.5958号(2014年03月10日号)7面では「現場に芸術士派遣」を掲載

03.10

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県教委、被災記憶を副読本に

小学校長会「紙芝居」で語り継ぐ

岩手

 岩手県教委は3月末までに、東日本大震災を題材とした副読本を完成させ、県内の小・中学校に配る。震災に関する読み物資料、作文、新聞記事などで構成。各教科、道徳、総合的な学習の時間などで活用してもらう。一方、同県の小学校長会は、震災の記憶を将来の学校教育に残していこうと、紙芝居の形式で児童に震災を教える教材の製作や、つらい経験を重ねた校長の手記をまとめる作業に着手。来年2月ごろ完成させたい考えだ。(2、3、5、12面に東日本大震災関連記事)

東日本大震災 3・11から3年

復興の芽吹き

 東日本大震災がもたらした混乱と苦悩を経て、教育界に新しい動きが芽生えつつある。経営目標に復興を据えた学校、道徳教育に熱を入れる学校、研究を通して復興を支える学校。復興の芽吹きにつながる実践をまとめてみた。

教育課程編成・実施の現状調査

「基礎・基本」「生徒指導」など順調

課題に「伝統・文化」「理数」

全日中25年度調査報告書から

 全日本中学校長会(会長=細谷美明・東京都港区立御成門中学校校長)はこのほど平成25年度調査報告書をまとめた。今回はこのうち教育研究部(部長=伊藤俊典・同港区立赤坂中学校校長)の「教育課程編成・実施」や「キャリア教育の視点に立った進路指導」の現状などに関する調査結果を紹介する。

現場に芸術士派遣

園児の創作活動お手伝い

NPOアーキペラゴ 高松市

 「芸術士」という聞き慣れない肩書の人々が、高松市の保育現場で活躍している。保育園などで、子どもたちと一緒になって活動を行う、芸術専門家のことだ。普段のお絵描きや創作とはひと味違う活動は、園児の感性や自己肯定感を伸びやかに育て、保育関係者からも高い評価を得ている。全国的にも珍しい、芸術家と保育現場との協働モデルを紹介する。

言葉の学び手を育てる

東京都小学校国語教育研が大会開催

 東京都小学校国語教育研究会(会長=神野雅博・東京都大田区立馬込第三小学校校長)は2月21日、東京都練馬区立光が丘夏の雲小学校(遠藤真司校長、児童532人)で第24回大会を行った。テーマは「言葉の学び手が育つ国語教育の創造」。童歌や俳句などを手だてに多くの提案授業が行われた。このうち、言語部会が提案した講談を素材にした授業について紹介する。

便利・上手にケータイ使おう

全市的試みで民間団体が講座

東京・東大和市立第二中

 警察庁の統計データによると、本年度、コミュニティーサイトを介して犯罪被害に遭った児童・生徒は1293人(うち15歳以下は54・9%)で、昨年度より増加した。一方、出会い系サイトを介した被害は減少傾向にある。しかし、そのアクセス手段の約9割が「携帯電話」であるなど、課題は残る。こうした中、東京都東大和市では、全市立中学校で中学生を対象に、専門家による携帯電話やスマートフォンの使い方についての講座を実施している。2月27日、同市立第二中学校(高岡麻美校長、生徒361人)では、その一環として「携帯教室」が開かれた。

iPadを特別支援教育に生かす

神奈川県教委

 神奈川県教委は本年度、「県有施設の『屋根貸し』による太陽光発電事業」によって提供されたiPadを県立の特別支援学校全27校に4台ずつ配布し、東京大学先端科学技術研究センターの協力の下、(株)エデュアスと共同で教育活動におけるiPadの活用について研究を行った。2月17日に行われた研究成果報告会では、相模原養護学校や保土ヶ谷養護学校など、4校が児童・生徒一人一人のニーズと狙いに適したiPadの効果的活用について、各学校での1年間の実践の成果と課題を報告した。

水族館で震災を学ぶ

福島・いわき市

 海洋や湖沼、河川で暮らす生物を目の前で観察できる社会教育施設「アクアマリンふくしま」(福島県いわき市)が東日本大震災について学ぶ講座を設け、福島県内外の学校が校外学習などで利用している。この施設は津波と地震により魚類の9割を失うなど大きな被害があったものの、職員をはじめさまざまな人の力で復旧を果たした。実際に作業をした職員の話に、児童・生徒は驚きの声を上げるという。

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