
公立高校改革を拡充 文科省、1兆6091億円の補正予算案
文科省は11月28日に閣議決定した補正予算案に、高校改革を先導する基金の創設などを含む1兆6091億円を計上した。来年度から拡充される私立高校の無償化を踏まえ、公立高校での理数教育の強化などを図る。また部活動の地域展開を加速するため、指導者の配置などの支援も盛り込んだ。
2040年見据えた高校改革の方針 AIに代替されぬ力伸ばす
文科省が先月末、高校教育の将来像を示す「高校教育改革のグランドデザイン(仮称)」の骨子を公表した。少子高齢化の深刻化や労働力不足が見込まれる2040年を視野に、AI時代に対応した学びへの転換、理系人材の育成強化、地域格差を超えた学びの確保の三つの視点から改革を進めるとしている。ただ、実現に向けては志願者や進路先の確保など高校だけでは解決できない課題が横たわる。
不登校対策 まずは生徒の存在認めよ 大都市中学校長会連絡協議会千葉大会(上)
大都市中学校長会連絡協議会千葉大会(大会会長=小田將史・千葉市立葛城中学校校長、実行委員長=酒井隆夫・同市立新宿中学校校長)が11月13、14の両日、同市内で開催された。政令指定都市など21都市の校長が集い、大都市の中学校教育に関わる諸問題について情報交換・協議をする場で、3分科会で六つの発表があった。上下2回で紹介する。
市立幼稚園の保育動画で紹介 小学校教職員向けに作成
京都市教委
文科省の「幼保小の架け橋プログラム」事業の採択自治体の一つとして令和4年度から3年間、モデル地域での取り組みの推進と充実を図るとともに、自治体としての支援の在り方を検討・実践してきた京都市。本年度からは全市立小学校で、幼保小の架け橋プログラムの取り組みを推進している。市教委では幼保小の相互理解を深めるため、小学校の教職員に向けて市立幼稚園の保育紹介動画を作成した。この動画では、遊びを通して培う主体的・対話的で深い学びや個別最適で協働的な学びの姿を伝えている。
教師力高めSTEAM教育推進 各教科等関連付けるシート開発
従来の授業観を変えようと、STEAM教育の視点で教科等横断的な授業づくりに取り組む大阪教育大学附属天王寺小学校(中野知洋校長、児童626人)。その先に見据えるのは、子どもたちの成長や学びの充実だ。「Try STEAMシート」(STEAM教育の実践向け)などを開発し、教師の力量アップに向けた取り組みは教育関係者から好評だという。同校は(公財)パナソニック教育財団の特別研究指定校の一つ。指導・助言を行う田村知子・同大学教授のコメントと併せて紹介する。
防災教育通じ支え合う社会へ
全国コミュニティ・スクール研究大会in仙台
全国コミュニティ・スクール連絡協議会、文科省、仙台市教委は11月8日、同市で全国コミュニティ・スクール研究大会in仙台・地域とともにある学校づくり推進フォーラム2025仙台を開催した。テーマは「多様なつながりの中で共に学び支え合う社会の実現に向かって―自然災害からの復興・創生を通して考えるコミュニティ・スクールと地域学校協働活動の可能性」。分科会では「防災教育・地域防災の視点」などをテーマとした発表や熟議を実施した。
地域産業を支える人材育成 技術者から知識・技術学び学習意欲向上へ
令和3年度から始まった文科省の「マイスター・ハイスクール」事業。参加する高校は、産業界と連携し地域産業を支える人材の育成に力を入れている。第一線で働く技術者などから知識と技術を学ぶことで、生徒の学習意欲向上を目指す。10月下旬に行った事業発表会に18校が参加。生徒による実践紹介の内容を上下で紹介する。
「癒やし」スポット求められたら?観光客目線で地元を学ぼう
北海道湧別町 中学生へ出前授業
海外からの観光客が押し寄せ、国内旅行も隆盛な日本で、生徒が自分たちの地域について深く知り、観光産業について理解を深める授業実践がある。玉川大学名誉教授(名桜大学特任教授)の寺本潔さんは旗振り役となって各地に足を運んでいる。先月、北海道湧別町で自身が行った出前授業について寄稿してもらった。
共生社会の実現を目指して 特別支援教育の課題を議論
帝京大学教職大学院フォーラム
教育課題を取り上げて関係者らが議論する「帝京大学教職大学院フォーラム」が11月29日、開かれた。今回は共生社会の実現を主題に、特別支援教育に関わる学校関係者や研究者が集まり、事例報告などを行った。登壇者の発表後には、会場の参加者も交えて、特別支援教育の現状や課題などを話し合う場も設けられた。




















